月の華
上から帰って来たコトを察したモルスが降りてきた。
「インペラートル!ナイフで右肩負傷か。」
「そうね。」
「インペラートルが心配だろうがそれじゃ病院に行けない。クローゼット行ってこい。」
「じゃあ遠慮なく。」
私は螺旋階段の中心に立つとワイヤーを使って6階まで一気に上がった。
私服に着替えると赤い扉まで行った、ジョクラトルがソファーに寝ていて、ムーサがシャワーから丁度戻ってきた頃だった。
「ムーサお疲れ芸術は綺麗だったわよ。」
「相変わらず冷血冷酷ね。」
「そうかしら?ジョクラトルも怖いくらいね。」
「流石ピエロって言ってあげなさいよ。」
「そうね。まさかモルスが負傷するなんて思いもしなかったわ。」
ムーサはその言葉に反応すると、
「私を庇ったのよ。女なんだから下腹は負傷しちゃまずいだろって言って。」
「そう、まだ上腹部で良かったわね。」
「そうね。心臓止まるかと思ったわ。モルスが居なかったら…」
「大丈夫よ2人とも病院に運ぶわ。」