月の華





「そう…」





ムーサは安堵のため息をつくと、






「軽くシャワー浴びる暇ないわね。タオル用意しましょうか?」




「お願い久々体力こんなに使ったわ。」




「じゃあマッサージしなくちゃね。」




「そうね。ムーサは大丈夫なの?」




「えぇ。殆どが擦り傷よ。打撲もあるけど。ルナは擦り傷すらしてないんじゃない?」







「まさか。頬ぐらいはしてるわよ。」




そう会話してる間にもムーサは湿らせたタオルを用意してくれた。






私はそれで血を拭うとインペラートルとモルスの付き添いで病院に行った。





私より格上の2人の付き添いなんて変な感じだなんて思ったけど…インペラートルが言うにはモルスよりは上になる。







いや、インペラートルより上になる。









コロナ貰うんだ。絶対に






このメトゥスの歴史に刻まれるに相応しい人にならなくちゃいけない。






考え込んでいる間にも2人の手術は行われていた。





致命的じゃないから大丈夫。





急に失うわけ無いでしょう?






取り乱すコトはないわよ。






冷静になりなさい。







私は自分自身に呼びかけていた。








手術室のランプが消えるとまずはインペラートルが出てきた。






そして次にモルス。2人とも成功したんだ良かった。










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