彼女の涙に恋をした
「・・・・ルイ?」

(うそだ・・)

自身の腕の中にある彼を揺さぶった。
何も反応はなかった。

「ねぇ、ルイ?」

何度も何度も問いかける。

「返事してよ・・・・ねえ、ルイ!」

目の前にある現実が受け止められなかった
彼の体を揺さぶる。
何度も何度も・・・。

けど、そこにはもはや肉体の塊しかなかった。

天空からは大粒の雨が二人に降り注いだ

まるで、私たちの運命を天もが悲しんでいるかのように。

血と雨の海が二人を覆った。

私に残された選択。

それは・・・・ただもう愛する人を抱きしめるしかなかった。
・・・ただただ無力な自分を責めるしかなかった。
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