神様のイタズラ
▽ 堕ちる

ふと我に返りカフェの中を見渡すと

周りの騒がしさが無くなり、

静かな店内に変わっていた。

壁にかけられた時計は22時間を指した。



かれこれ1時間は待っている。

“はぁ”とため息をついて重い腰を上げる。

場所を変えることにして、カフェを出た。


“さむ!”

外は真冬の寒さを体に感じさせる

とても寒い日で、

新宿靖国通り沿いにはカップルやサークルの飲み会集団、

そして時々キャバクラのスカウトで賑わっていた。


“この道も久しぶりだな〜”

そんな事を思いながらしつこいスカウト達を無視して歩いた。


歩きなれたこの道で

ただ1つ変わったのは

今あたしが1人で歩いているという事。




ただそれだけ。
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