契りのかたに君を想ふ
よし。
半日の間に店の中を隅々まで見ないと。
まずは炊事場、風呂を見たが手掛かりなし。
次は桝谷さんの寝室と思われる場所を探した。
絵美「綺麗な部屋。左之助や新八の部屋とは大違いね」
文机や箪笥を見たが手掛かりなし。
後は何があるかな。
店は全部探したし桝谷さんの部屋も探したし炊事も風呂も見た。
後は……!
ギギィ-------------------
絵美「うわ…埃っぽい…ケホッケホッ……」
主屋の裏にある蔵へ入ると暫く掃除されていないのか埃まみれだった。
絵美「なに……コレ……」
中には沢山の武器があった。
戦争でも始めるのだろうか。
私は池田屋事件を知っているが何故その事件が起こったのか、その理由までは知らなかった。
絵美「早く知らせないと!!キャッ!!」
桝谷「やっぱり…貴方は壬生狼の回し者だったんだな」
絵美「桝谷…初めから気づいていたのね」
桝谷「君の事は高杉さんから聞いてる。胡桃沢 絵美さん」
絵美「…っ……」
悔しい。
気づかれてたなんて……。
絵美「お前達は何をするつもりなの!?」
桝谷「何かって?そんなの…これから死ぬ奴に教える必要はない」
どうしよう…
殺らなきゃ……殺られる……
でも殺したら意味がない。
これから拷問して奴等の企みを暴かなきゃいけないから。
どうしたら良い?
考えている間、桝谷は既に剣を抜いていた。
仕方ない、気絶させて屯所へ連れて帰ろう。
桝谷「死ねぇぇえい!!」
カランッ
ズガガガガンッッッ
桝谷「う"わぁ!!!!」
枡屋の剣を蹴り飛ばし、更に首元に回し蹴りを食らわすと枡屋は蔵の外まで吹っ飛んで行った。
絵美「烝!!!」
山崎「絵美、ようやったな。お前は屯所に戻って副長に報告しい」
絵美「はい!」