契りのかたに君を想ふ
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スパンッ
絵美「遅れました!」
土方「そこに座れ」
近藤「みんなに集まってもらったのは他でもない古高の件だが……奴が吐いた」
近藤さんの一言で部屋の空気が一変した。
土方「奴は"祇園祭の前の風の強い日を狙って御所に火を放ち、その混乱に乗じて中川宮朝彦親王を幽閉し、一橋慶喜・松平容保らを暗殺し、孝明天皇を長州へ動座させる"と言っていた」
長州の企みを幹部たちが知ると、みんな顔を歪めていた。
原田「絶対に許さねえ」
永倉「御所に火を放ったら関係のない町人達も死ぬぞ」
斎藤「何としてでも止めなければ」
沖田「町人達を守るのが私達新撰組の務めです」
藤堂「俺らで奴らの企みを阻止してやる」
か……カッコいい!!!
流石新撰組幹部。
言うこと成すことかっこいいな。
って、んな事考えてる場合じゃなかった。
斎藤「局長、今夜辺りに古高奪還の会談が行われると思われます」
近藤「あぁ。今山崎君達に会合場所を探ってもらっている」
土方「山崎!!」
シュタッ!!!!!!
山崎「今考えられるのは池田屋か四国屋のどちらかや」
歴史は……変わってないわよね?
土方達に達に会合場所を教えても平気よね?
でも、もし歴史が変わって池田屋じゃなく四国屋で会合が開かれていたら?
そしたら新撰組が大きくなる折角の機会を私が潰すことになる。
どうしたら良い?
「……ぇ………み……えみ………えみ!」
絵美「っ、はい!」
土方「ボサッとしてんじゃねえ!お前の言う史実ではこの会合はどこで行われるんだ?」
絵美「…………史実では……池田屋です」
土方「なら池田屋だn…」
絵美「でも史実が変わってる可能性もあるから……」
近藤「まぁ大丈夫だろう。今まで絵美の言う史実は全て正しかった」
あ、そんな軽いんだね。
私が今まで葛藤していた意味あった?
土方「会津藩に要請を送ろう」