契りのかたに君を想ふ
目覚める時
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絵美「ん…」
目を覚ますと私の周りには見知った顔が並んでいた。
右手を晋作に、左手を稔麿に握られ、壁に寄りかかりながら眠る桂さん。
そして床で大の字になって眠る坂本さん。
私はそっと起き上がり、晋作と稔麿の腕を離すと部屋を出てすぐの縁側に座った。
そして私はすぐに異変に気付いた。
絵美「ゆ…き……?」
絵美が最後に見た景色は紅や山吹色に染められた木々達だったが、現在は絨毯のように雪が地を覆っていた。
絵美「まだ夢の中にいるのかな?いや、そんなわけない…はず……」
1人考え込んでいると私の部屋の襖が勢い良く開いた。
高・吉・桂・坂「絵美っっっっっ!!!!」
絵美「あ、おはよう」
ふわりと笑うと彼等は腰を抜かしたのか座り込んでしまった。
絵美「ねぇ、私どのくらい眠っていたの?」
高杉「眠ってた⁈あれは眠るって範囲じゃねえだろう!!!!」
桂「君は3月も眠っていたんだよ」
吉田「もう起きないかと思った…」
坂本「儂も心配したぜよ。このまま未来にいぬるかと思ったが!」
3月か。
もう年を越したのね。
ということは慶応元年一月…か……。
ん?待てよ。
慶応元年……
2月の……
23日……は……!?!?!?!?
山南さん切腹の日だっっっっっ!!!!