契りのかたに君を想ふ
第一章

いじめ







胸まで伸びる金髪を生温い風が揺らす夏の朝。




「……行って来ます…」



誰もいない家にそう言って家を出た。





ーーーーーーー……

ーーーーーーー……




「うっわ、気持ち悪い。マジ学校来んなよ」




「目障りなんだよ。さっさと帰れよブス!!」



「金持ちだからって調子こいてんじゃねえよ!!!!」



ゴスッ バキッ





毎日殴られ、蹴られ、物を隠され、金を取られる。




(私が何をしたの……?なんで殴られなきゃいけないの……?)




< 2 / 262 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop