契りのかたに君を想ふ
沖田「最近…絵美のせいで稽古がちゃんと出来ません」
そう言ってムクれているのは新撰組の天才剣士。
山南「まぁまぁ、絵美のおかげで今こうして平和に生きれているんだから良いじゃないか」
カサカサカサ
藤堂「囲まれた!!!」
斎藤「何者だ!!!!」
浪人「名乗る程の者じゃねえさ。俺達はただそこの薄汚え小娘を始末して絵だけだ」
山南「私たち5人に対して12人でかかってくるそちらの方が薄汚いとは思わないのか」
浪人「るせえ!!!かかれ!!」
ヤァーーーーー!!!!
と男の合図で一斉にかかってきた。
私も苦無で応戦するもこの間刺された傷が痛み思うように動けない。
浪人「姫さんは先日刺されたと聞いてたが誠だったとはな、クククク。好都合だ」
気色の悪い笑みを浮かべる男の眉間に苦無を刺した。
絵美「怪我人に瞬殺されるだなんて恥さらしも良いとこね」
藤堂「絵美、戦うなっつっても聞かねのは分かってるから止めねえ。でも無理すんなよ!!」
沖田「絵美が怪我したら土方さんに叱られるのは僕たちですからね!」
斎藤「捻くれてないで素直に心配だと言えば良いだろう」
絵美「はいはい分かってるわよ!」
自分達の倍の人数を相手にしてるというのに喋る余裕があるとはやはり格が違う。
剣が使えなくなったと言っていた山南も沖田や斎藤等に比べ俊敏さは欠けてるものの桁違いの強さだ。
ものの数分で自分等の倍の人数を片付けた私達。
怪我をしていてもまだまだいけるもんだな。
沖田「この人たちはここに置いとけば巡察中の2番組と4番組が片付けてくれますよ」
斎藤「あぁ。俺たちは副長に報告を」
山南「土方くんには私から伝えましょう」
藤堂「絵美、傷は平気か?」
絵美「うん!何にも問題なし!」
そう言うとみんなはホッとしたように笑顔を浮かべた。