契りのかたに君を想ふ
土方「今夜は遊郭に芹沢さんたちを宴に誘い泥酔させた後に俺、山南さん、総司、左之で芹沢一派を仕留める。近藤さん、新八、斎藤、平助、絵美はそのまま郭に残れ」
全員「御意」
絵美「土方さん」
みんなが退出するまで私は1人待っていた。
土方「何だ」
絵美「今日は…夜までお梅さんと一緒にいても良いですか?」
土方「……あぁ。それと…もしお前が誘いてえなら今日の宴にお梅さんを誘ったって良いんだぞ?」
絵美「……ありがとうございます。お梅さんに聞いてみます」
土方「おう」
スパンッ
絵美「失礼します」
土方「だから逆だっつってんだろ!!!」
絵美「間違えた……」
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スパーーーーーーンッ!
絵美「お梅さ〜〜……バフッ」
梅「静かにおし!芹沢はんが寝てるんそやさかいに!!」
絵美「あ、ごめん。でも手ぬぐい投げることないじゃない!!」
梅「で、どへんの?」
絵美「あぁ、今日は夜から宴なんだけどそれまで暇だからお梅さんと出かけようかなと思って!」
梅「そへん?ほなあ段取りするからちびっと待っててね」
絵美「うん!」
するとお梅さんは私と芹沢さんを部屋に残して支度をしに行ってしまった。
絵美「はぁ…、こんなに苦しい思いをするのは初めてだ…」
いびきをかいて寝ている芹沢さんをチラッと見るとまた溜息が出た。
まだ温かくて息をしている。
でもそれらを止めようとしているのは私の大好きな仲間。
だから私は彼等が行おうとしている事を止めるとこも戦うことも出来ない。
どうしたら良いの……?
分かんない…。
絵美「……分かんないよ…っ……」
梅「え〜み!段取り終わったから、ほな行こうか!」
絵美「そうだね!今日はどこ行く〜?」
スッ
襖が閉まったのを確認すると芹沢はおもむろに立ち上がり半紙と筆を用意していた。
それが何なのか分かるのは直ぐの事だった。