契りのかたに君を想ふ
夕餉の刻 in広間
土方「……………」
山南「……………」
沖田「……………」
永倉「……………」
斎藤「……………」
藤堂「……………」
原田「……………」
絵美「……………」
隊士達「(何なんだこの緊張感は!!普段オカズの取り合いをする永倉組長や原田組長まで大人しい!!!)」
近藤「(オドオドオドオド)い、嫌ぁ、やっぱり絵美の作る飯は美味いな!」
絵美「(ガン無視)」
近藤「(辛い。かなり辛い。)ほら、この味噌汁なんて特に美味い!」
バンッ
絵美「ご馳走様。平助、今日夕餉作るの手伝ってくれてありがとう」
平助「良いって!」
近藤「!!!」
絵美「これからお味噌汁は平助に作ってもらおうっと!近藤さんも私の作るお味噌汁よりも平助の作るお味噌汁の方が好きみたいだし?」
近藤「(やらかしたーーーーーっっっっっ!!)」
絵美「じゃあ私は先にお風呂もらいますね」
近藤「え、絵美!!」
絵美「……………何ですか?(ギロ)」
近藤「え、いやっ……その………」
絵美「何の用もないのに引き止めたんですか?」
近藤「あ…、いや、そうじゃなくて…その……」
絵美「何ですか?」
近藤「………す………」
絵美「す?」
近藤「……す……すま……」
絵美「……すま?」
近藤「……す……………
…………………………酢昆布食べるか?」
絵美「………………………………」
スパンッッッッッッッ!!!
永倉「嫌、これは予想外だった」
藤堂「俺てっきり"すまん"って言うのかと思ったら…」
永・藤「「酢昆布食べるか?」」
斎藤「ブフッ」
原田「お前にしてはここまでよく耐えた!良いぞ、笑え!」
土方「ったく…情けねえ……。局長のくせしてすまんの一言も言えねえなんて」
近藤「歳ぃ〜、お前も"すまん"は言えないだろ〜」
土方「うるっせ。俺は謝るような事を普段しねえ!だぁぁぁあ、もうここで泣くな!隊士達に示しが付かねえだろ!!」
ペイッ スパンッ
近藤「うぅ…寒い……」
土方によって廊下に出された局長、近藤勇だった。