契りのかたに君を想ふ
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土方「……よく寝たな。あ?」
さっきまでブツブツと独り言を言っていた黄金色の髪の女は頭を壁に掛けながら口を開けて寝ていた。
土方「…はっ、年頃の女がする顔かよ」
だけど…そんなあどけない顔も可愛いと思ったりする。
土方「ほら絵美起きろ」
絵美「…ん……ひじかたさん……?」
土方「そろそろ飯の時間だ」
絵美「はっ!私、寝ちゃったんだ!!」
コイツは表情がコロコロと変わるから見ていて飽きねえ。
どんな顔も可愛い。
俺、もしかしたら相当重症なのかもしれねえな。
俺以外にも絵美を狙っているやつは多い。
まあ、楽勝だろうがな。
なんせ相手は
甘味馬鹿(沖田)、筋肉馬鹿(永倉)、無口で長い付き合いの俺でさえ何を考えているか分からない奴(斎藤)、絵美には弟にしかみられていない天然馬鹿野郎(藤堂)、闇に潜む謎のかたまり(山崎)。
だが一人だけ油断出来ねえ奴がいる。
それが組一番の大馬鹿野郎、原田左之助だ。
アイツは脳があるのか!?っつうくれえ馬鹿だが俺と同じくらい女にモテる。
馬鹿なのにな。
まぁ、槍も剣も使えて相手のことをよく考える良い奴でもある。
馬鹿だけどな。
おまけに顔も良いときた。
女にモテる要素がたっぷりとつまってやがる。
馬鹿ではあるが。
絵美「土方さん、早く大広間行こう!」
そう俺を呼ぶ絵美。
土方「おう。そんな急ぐと転ぶぞ」
絵美「だいじょうb…」
ズデーーーーンッッッッ!!
土方「言ったそばから何やってやがる……」
絵美「いたぁぁぁぁぁぁあい!!!」
俺はこんな馬鹿に惚れた。
新撰組には馬鹿ばっかだ。
俺がなんとかしねえとな。