ビジネスおネエの長谷川君
すぐにまた、今度こそいいところに就職出来ると思っていたけれど、世間はそんなに甘くなく、だったらあの会社辞めなきゃよかったんじゃ……?とまで思い悩んでみたり。


そんな時の再会だった。


俺は、そんな情けない状況なのに、相変わらず女の子にはモテていた。


女の子達はすぐにきちんとした『彼女』になりたがり、『彼女』になると途端に『結婚』を、ほのめかすようになった。


かわいい女の子と触れ合うのは楽しいけれど、正直、まだ誰かの人生に責任を持つような気分にはなれなかった。


まずはきちんと働いてからだろ、という思いも勿論あったし。


バイトをやったりやらなかったり、

仕事を探したり探さなかったり、

そんな、俺を見かねてご馳走してくれる女の子に餌付けされるようになついたり。


……中々荒れていたな、と思う。


因みに、ゆりあと居酒屋で再会した日も、商社勤務の女の子に奢って貰っていた。
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