ビジネスおネエの長谷川君
俺が神経をそっちに集中させつつ、別チームの女の子達の新作ジェルネイルを見たり、恋バナを聞いているうちに、わこちゃんがオーダーを取りに行ってしまう。


今更代わってくれとも言えないし、対面するには勇気が必要だったこともあり、結局はわこちゃん、グッジョブ!と思ったのだけど。


「5番テーブル、ハニージンジャーミルクティー、ホットのアメリカンでーす」


「ハニジン、ホット?」


「……ホットしかありませんよ、ハニージンジャーは……なんですか、そのハニジンって」


わこちゃんがまた俺を変な目で見る。


普通にしようとすればするほど、うまくいかない。


「あ、んじゃ作っとくから、今来たとこのオーダーよろしく!」


さりげなく、5番テーブルのオーダーを俺のものにする。
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