ビジネスおネエの長谷川君
「お、お疲れ。仕事終わり?」


「そー……ねぇねぇ。何その魅惑的な物体」


藤浦さんが鼻をひくひくさせる。


もー!お前の方が小動ぶ……、いや、しつこい。やめよう。


「職場の、まかない的な」


「うわー、いいなーいいなー、食べ物扱うところって、そういうの、いいね」


……それにしても。


この、藤浦さんの距離の縮めようは何だろう。


俺、ひとっこともおネエ言葉発してないんですけど。



藤浦さんのお腹がぐうぅと鳴った。


「……聞こえた?」


白い頬が赤くなる。


確かに、男の俺でも人前でそのボリュームでお腹鳴ったら赤くなるかも、ってレベル。
< 139 / 198 >

この作品をシェア

pagetop