ビジネスおネエの長谷川君
そっと″通話終了″を指でなぞる。




冬の午後、遊歩道で立ち尽くしている俺。


陽射しは暖かいけれど、空気は冷たい。


俺の心も、冷たい。


藤浦さんは、他のオトコからの電話に出ないくらいあのオオカミ男にぞっこんなんだろうか。


……いや待て。


俺のことは女友達程度の認識のはず。



……避けたかった答えだけれど、やっぱり、


『単純に俺のことが苦手(嫌いとは断言したくないナイーブな俺)』


なんだろうか。



はぁあ。


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