ビジネスおネエの長谷川君
どうも、調子が出ない。


俺のイチオシのアイスグリーンティーが出たんだ、いつもならハグして


「アタシ、これ本当にイチオシなのよ、ありがとっ!」


くらいの事は言う。


……でも無理。


ハグとか、マジで無理。



ぶるぶると頭を振って、邪念を払ってからドリンクを用意して運ぶ。


今更だけど。


何で俺、おネエキャラなんだよ……。


「はい、お待たせ~」


のんちゃんの2杯目、アイスキャラメルマキアートと藤浦さんのアイスグリーンティーをコトリと置いたところで


「ハルちゃーーん」


……別の客に呼ばれてしまう。


「じゃ、ゆっくりしてってね!」


俺に、そこを立ち去る以外の選択肢は無い。
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