クールな彼の溺愛注意報
真っ赤な顔のみゆきが、頭の中に浮かんだ。
明日はきっと、みゆきに誘われて二宮くんたちのクラスに行くことになるだろう。
「柊木くん。みゆきのこと、よろしくお願いします」
「それ、はっきり言っちゃうんだね?」
あたしがあらたまって言うと、柊木くんは眉を下げて笑った。
やっぱり、みゆきの気持ち、柊木くんもわかってるみたいだ。
大事な親友の恋は全力で応援したい。
柊木くんにならまかせられるかもしれない、と思った。
優しいし、心が広い人だし。
といっても、それは柊木くんしだいなんだけど。
ドアを開けた柊木くんは、ふと思い出したように「あ」と声をあげた。
「最後にひとつ。葵衣が炭酸嫌いなの知ってる?」
「うん。知ってるよ?」
「そっか。気をつけてね。前におもしろがってコーラあげたら、思いきり振ってぶっかけられたから」