クールな彼の溺愛注意報

 ・

 +

 ・

 *





それから数日が経った日曜日。



リビングで洗濯ものをたたんでいると、テーブルの上のスマホがふるえだした。



たたみかけていたタオルを置いて、手を伸ばしスマホをつかむ。


画面を見ると、みゆきのお兄さんの拓海くんからの電話だった。



いま二宮くんはお風呂そうじをしてくれていて、リビングにはあたしだけだ。



あたしは画面をタップし、スマホを耳に当てた。




「もしもし。拓海くん?」


『紫乃! いま時間あるか?』




なんだか切羽つまった声だった。

首をかしげつつ、「うん」と答えると拓海くんは小さく息をついて。




『……さっき、みゆきから好きな人ができたって報告を受けたんだけど』



 
< 136 / 371 >

この作品をシェア

pagetop