クールな彼の溺愛注意報
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それから数日が経った日曜日。
リビングで洗濯ものをたたんでいると、テーブルの上のスマホがふるえだした。
たたみかけていたタオルを置いて、手を伸ばしスマホをつかむ。
画面を見ると、みゆきのお兄さんの拓海くんからの電話だった。
いま二宮くんはお風呂そうじをしてくれていて、リビングにはあたしだけだ。
あたしは画面をタップし、スマホを耳に当てた。
「もしもし。拓海くん?」
『紫乃! いま時間あるか?』
なんだか切羽つまった声だった。
首をかしげつつ、「うん」と答えると拓海くんは小さく息をついて。
『……さっき、みゆきから好きな人ができたって報告を受けたんだけど』