クールな彼の溺愛注意報




そう言うと、拓海くんも『心強いな』と笑ってくれた。


ひとまず不信感は与えずにすんだ、と気づかれないようにほっと息をつく。



柊木くんは本当に信頼できると思うし、みゆきの恋のさまたげはできればなくしたい。



でも、恋は障害があったほうが燃えるってよく言うよなぁ。


あたしも中学以来、恋は一度もしてないから、わかんないけど。




『紫乃、さんきゅーな。急に電話してわりい』


「ううん! またね」


『おー』




拓海くんとの通話を終えて、耳からスマホを離す。


そしてスマホをテーブルに置こうとしたとき、LINEの通知音が鳴った。



拓海くんからかと思って見ると、予想ははずれてお母さんからで。


送られてきたのは、ラーメンのスタンプが5つ。



 
< 139 / 371 >

この作品をシェア

pagetop