クールな彼の溺愛注意報
そう言うと、拓海くんも『心強いな』と笑ってくれた。
ひとまず不信感は与えずにすんだ、と気づかれないようにほっと息をつく。
柊木くんは本当に信頼できると思うし、みゆきの恋のさまたげはできればなくしたい。
でも、恋は障害があったほうが燃えるってよく言うよなぁ。
あたしも中学以来、恋は一度もしてないから、わかんないけど。
『紫乃、さんきゅーな。急に電話してわりい』
「ううん! またね」
『おー』
拓海くんとの通話を終えて、耳からスマホを離す。
そしてスマホをテーブルに置こうとしたとき、LINEの通知音が鳴った。
拓海くんからかと思って見ると、予想ははずれてお母さんからで。
送られてきたのは、ラーメンのスタンプが5つ。