クールな彼の溺愛注意報
でも冷静になればなるほど、
さきほどの二宮くんの言動に、また心臓がさわがしく音を立て始めた。
どきどきと繰り返す鼓動が、ふたたびスピードを速めていく。
「ど……どうしよっ……」
に、二宮くんとキスしちゃった……っ!
唇に触れた熱を思い返すだけで、顔がぼっと燃えた。
真剣に見つめてくる黒い瞳。
少し切ない表情。
あたしの手をつかむ大きな手。
『――好きだよ』
そうささやいた唇が近づいて、あたしに……
そこまで振り返ったところで、あたしはばっと勢いよく立ち上がった。