クールな彼の溺愛注意報




柔軟剤の香りがするジャージを受け取りながら、あたしは目をしばたかせた。



葵衣の連絡先……?

た、拓海くんと葵衣が連絡とりあうの?



なんだか想像できないけど……とりあえずこくんとうなずいた。




「いいけど……。じゃあ、あとで送っとくね」


「ああ。さんきゅ」




拓海くんはそう言って、廊下を歩いていった。


ジャージを持ったままそれを見つめて、あたしは考え込む。



拓海くんは葵衣のたのみに、なにかを察したようすだった。


なにも説明されていないのに、どうして快くあたしを引き受けてくれたんだろう。



まあ……

拓海くんはもともと、葵衣との同居には反対してたみたいだけど。



たずねたら、答えてくれるかな……?



 
< 258 / 371 >

この作品をシェア

pagetop