クールな彼の溺愛注意報
柔軟剤の香りがするジャージを受け取りながら、あたしは目をしばたかせた。
葵衣の連絡先……?
た、拓海くんと葵衣が連絡とりあうの?
なんだか想像できないけど……とりあえずこくんとうなずいた。
「いいけど……。じゃあ、あとで送っとくね」
「ああ。さんきゅ」
拓海くんはそう言って、廊下を歩いていった。
ジャージを持ったままそれを見つめて、あたしは考え込む。
拓海くんは葵衣のたのみに、なにかを察したようすだった。
なにも説明されていないのに、どうして快くあたしを引き受けてくれたんだろう。
まあ……
拓海くんはもともと、葵衣との同居には反対してたみたいだけど。
たずねたら、答えてくれるかな……?