クールな彼の溺愛注意報
4th*溺愛注意報
・はなれたくないよ
:
+
:
*
「二宮葵衣……!?」
呼び出す前に葵衣があらわれたことに、3人はとてもおどろいているようだった。
いや、3人ではなく2人だ。
赤い髪の人はおどろく前に、倒れちゃったんだから。
「おい! しっかりしろ!」
青いメッシュを入れた男の人が、あわてたようすで、倒れた赤い髪の人の体を大きくゆさぶる。
けれど、悲しいことになんの応答もない。
「安心しろよ。気絶しただけだから」
呼吸を落ち着かせてから、葵衣が冷めた声音でそう告げた。
え……
その距離から、赤い髪の人の頭を狙ってスマホを投げたの?
気絶するほどの力で投げたのもすごいけど、命中率こわっ!!
びっくりしていると、銀髪の人があたしを横目で見て、チッと舌打ちをした。
「この女、二宮に報告してたのかよ。
……まあいいや。呼び出す手間がはぶけたし」