クールな彼の溺愛注意報
・甘い溺愛注意報
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「葵衣、これ巻くのお願いしていい? 片手じゃできなくて」
お風呂あがり。
あたしはタオルを頭にのせた状態で、新しい包帯を葵衣に見せた。
リビングのソファーでスマホを見ていた葵衣は「ああ」と返事して、包帯を受け取ってくれる。
それから、自分のとなりをぽんとたたいた。
「ここすわって」
「ありがと。さっき見えちゃったんだけど、拓海くんとLINEしてたの?」
「ん……。拓海さん、いい人だよな」
あ、葵衣が拓海くんのこと褒めた……!
最初はあの男、とか言ってたのに!
うれしくなったあたしは「でしょ!」と笑って、葵衣のとなりにすわる。
それを見た葵衣は、あたしの手から優しく包帯をはずしつつ、むっとした表情になった。
「……やっぱ、気に入らないかも」
「え、な、なんで」