クールな彼の溺愛注意報
「ちょ、ちょっと待って! そういうこと言われると、自分の都合いいほうに解釈しちゃうよ!?」
無責任な発言はしないでほしい!
いや、葵衣は無責任じゃないけど!
だってそんな、
ぷ、プロポーズにとらえちゃっても無理ないようなせりふ……っ!
葵衣の顔を直視できなくて、真っ赤な顔をかくすようにうつむいた。
「っ……そのままの、意味だから」
降ってきた葵衣の声に、思わずきゅんっと胸が音を立てる。
な、なにそれ……ほんとにずるいっ。
そんなこと言われるなんて、思いもしなかった。
「っ、じゃあ、治らないでほしい……」
あたしはうつむいたまま、ぽつりと小さな声でつぶやいた。
だって、そんなこと言われたら、跡がのこってほしいなんてばかなこと考えちゃうよ……。
顔の熱を自覚していると、タオル越しにくしゃりと頭をなでられた。