クールな彼の溺愛注意報
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お昼休み。
あたしとみゆきはいつも、クラスメイトの奈子(なこ)とリンといっしょにご飯を食べている。
奈子とリンとは高校で知り合ったけど、クラスのなかではとても仲がいい。
いつものように教室で机をくっつけて、4人で輪になってお弁当を広げた。
「……紫乃? なににやにやしてんの?」
さっきからゆるみの収まらない口元を隠していると、
それに気づいた奈子が目をしばたかせてたずねてきた。
あたしはあせって「な、なんでも」と首を振って答える。