恋、しちゃいました。
「あ、あの…」
「遠慮しなくていいから。
こんな暗い中女子一人で帰るとか
危ないだろ」
美佐の言う通り、クールだけど、
すごく優しい人なんだなあ…
「あ、ありがとうございます…
じゃあ、お言葉に甘えて…」
こうして、桐野先輩と一緒に帰ることになった。
「だいぶ遅いけど、
急いで帰らなくてもいいのか?」
「あ、大丈夫です、今日はお父さんがご飯作ってくれるので」
「いつもは早瀬が料理してるのか?」
「はい、うち、母がいないので…」
「そっか…大変なんだな」
大変、か、
そんなの、あまり思ったことなかったな。