恋、しちゃいました。


――――――――――――


一週間後、丸山先生との再戦の日になった。


もう少ししてから来るだろうと思っていたら

この前より早く早瀬はやってきた。


「こんにちはっ!」


相変わらず元気そうだ。


奏はめちゃくちゃ嬉しそう。


「ねーねー早瀬さん」


「はいっ?」


「下の名前、なんて言うの?」


「春歌です!」


「春歌ちゃんか〜

あ、春歌ちゃんって呼んでもいい?

俺、澤村 奏 (さわむら かなで)」


「はい!

じゃあ私も奏先輩って呼んでもいいですか?」


「うん!

全然いいよ〜!」



あいつ、春歌っていうのか。

心の中で、ちょっと呼んでみた。


って、何してんだ、俺。

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