恋、しちゃいました。


「そういえば、美佐は好きな人いないの?」


「へ!?私!?

んー…いないかなあ」


美佐はすごくモテるのに、彼氏をつくろうとしない。

もったいないと思いつつも、

美佐には変な人がくっついて欲しくないと思うから、複雑なものだ。



「おはよー早瀬、水川」


「あ、おはよ~仲山くん」


「なんの話?楽しそうだな」


仲山くんが興味津々な顔で聞いてくる。



「恋バナだよ~春歌の♡」



そう美佐が答えると、仲山くんがすごく暗い顔をした気がした。


でもすぐに笑顔になって、


「早瀬の恋バナか~俺も聞きたいな~」


と言って笑った。



「だーめっ!

恋バナは女子のプライバシーあってこそだもん」


この話はあまり広めたくなかったから、

美佐の気遣いはありがたい。


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