いつも恋して・・・
「だから・・・結婚はできないと橋本さんにお断りしたの・・・」


梨佳子は本当の事を深呼吸した息を全部吐ききるように一気に伝えた。


普段から無口な父親は何も言わない。


「それと・・・会社も辞めたんだ、家賃の安い所に引越しもして・・・事後報告でゴメンナサイ(;_:)」


「あなたは何を考えているの?!結婚を断って、会社も辞めて!!どうするつもりなの=3その方と結婚するの?」


「いいえっそんな事は考えてない・・・!!」


「考えてないってあなた・・・自分の歳を考えなさい!!」



「はぁ~。」


父親は何も言わない代わりに大きなため息を残して2階に上がって行ってしまった。


「お母さん・・・自分の歳も考えたしこのまま結婚した方がいいかもとも思ったよ。」


「ただ・・・好きでもない人と、自分の歳とか、収入とかだけで結婚はできないよ・・・」



母親は口をつぐんだまま何もこたえなかった。


「お母さんゴメンナサイ(-人ー;)」


しばらく経って・・・


「お父さんは何も言わないけど心配してるのよ!!離れて一人で暮らしている事も、仕事ばっかりだった事も・・・なのにあなたは・・・」


「これからどうするの?スグに仕事なんかあるの?せっかく大きい会社の社長秘書をやっていたのに・・・何の相談もナシに・・・」


『声を荒立てて怒ってくれたほうがよかったのに、泣かれる方が堪えるな・・・』


「お母さんゴメンね・・・」


泊まるつもりで実家に帰ってきたのに、家に居づらくなってマンションに戻る事にした。


(´A`;)親の悲しむ顔を見ると自分のやった事は間違っていたのだろうか・・・


帰る電車の中で涙ぐんだ母親の顔が頭から離れなかった。


『専務は仕事・・・だろうな・・・声が聞きたい・・・』


梨佳子は家で1人でいることが無性に寂しく感じた。


『忙しいって言ってたし・・・』


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