いつも恋して・・・
次の日の朝少し遅れて出勤した廉は、いつもなら通りがかりに、


「コーヒー」


と言って行くのに、


今日は何も言わずに通り過ぎて行った。


昨日の事があったので、あえて自分からは接触しなかった。


若手秘書の大田がここぞとばかりにコーヒーの用意をして専務室に入って行った。


大田は仕事は別として、美人でスタイルも良く男性社員からもかなりの人気がある。



打ち上げの後からの大田のアピールは誰にでも分かるくらいの勢いで、他の女子社員からもいい顔はされてなかった。


「専務と何かあったのかな~(¬_¬;)」


女子社員の噂話はだんだん大きくなっている。


梨佳子は大田とは逆に、打ち上げ以来ほとんど目を合わさないようにしていた。


打ち上げの時に大田となにかあったかもしれない・・・でも自分には関係ない。


見ないように、聞かないように、でも目が合ったら気になってしまうので接触しない方法しか梨佳子には思い浮かばず、


できるだけ廉の絡みのある仕事は他の秘書に振っていた。


仕事上何日もそんな事は言ってられず急ぎで廉に書類の確認をしてもらわないといけない事ができた。



トントン”


専務室のドアをノックした。


トントン”


『いるはずなのに・・・』



トントン”


返事はなかったけど物音がしたので、


『まさか寝てる?!』


そっとドアを開けてみた。



((≧▼≦));;;


えっっっ~~~~~!!!


大田と廉がkiss?!


大田が廉に覆いかぶさるようにkissされていた。



梨佳子は持っていた書類を落としてしまい急いで書類を集めて部屋を出た。



あまりに動揺しすぎて廉に書類を渡さずにでてきてしまった。


「・・・・・。」


なんとなくデスクにも戻りづらくて給湯室に行った。


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