いつも恋して・・・
『10年間、会社と家の往復しかなかったんだから、何か始めるいいチャンスかもしれないという事にしよう!!無謀な決断か・・・』



次の日・・・


梨佳子は朝一で課長に退職願いを出し、社長にも報告をし、


結婚退職という形のまま退職する事にしておいた。


社長からはお祝いの言葉をもらい、前もって分かっていただけに有給消化という事でスグに退職させてもらえる事になった。



梨佳子は自分の決めた事に後悔をしないために辞める日を急いだ。


廉の顔を見たら辞めれなくなる事が分かっていたから・・・


「あっけないもんだな~(-0-;)」


「山内さん~お世話になりました~m(_ _)m何かあったら相談に乗ってくださいね!」


「幸せになってくださいね~(^0^)」


「急だったので送別会の準備してなくて・・・後日しましょうね~」


「皆さん本当にお世話になりましたm(_ _)m」


梨佳子は深々と皆に挨拶をした。


デスクの中の10年分の荷物は以外と小さく毎日必死に仕事をこなしていたことだけを思い出させる・・・



10年前と全く変わっていないものと、全く変わってしまったものとを会社の下からビルを見上げて噛み締め、


「お世話になりましたm(_ _)m」


頭を下げて、


「とにかく頑張る!!」


小さくガッツポーズをした。


問題は山積みのまま、後先考えずに会社を辞めてしまった梨佳子は案外スッキリしている自分にビックリした。


梨佳子は家に戻ってソファーになだれ込んだ=3


スッキリとした開放感と、この先の不安感と人生始まって以来の大冒険をやってのけた脱力感。


3つが入り混じった奇妙な感覚にとらわれていた。


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