ツンデレ君の虜。【完】
「高山?」



「そう。転校生なんだって~…」



買い物も終わり、帰る途中、ふと高山のことを思い出す私。



「転校生かぁ…そういえば先生が言ってたね。」



「え…そんなこと言ってた?」



「先生の話、聞かなさすぎでしょ…きっとその転校生、うちのクラスにくるよ?」



それを聞いた瞬間、私は思わず口をぽかんと開けてしまった。



高山…うちのクラスに来るの…?



「あー…なんかまた一波乱ありそうだね~」



そうニヤニヤ笑って言う雛。



「まだ一難も去ってないのに?!」



そう。まだ岬のことはキリがついてないのだ。



岬が亜美さんをどう思ってるのかもわからないし…



「そんなの私が知るわけないでしょう?一難去らなくても一難来るんだから受け止めなさい。」



そんなお告げをする雛が初めて恐く感じた。






そして…週明けの月曜日。



私はいつもの時間に家を出た。



そして駅まで歩く。



この時間、通勤ラッシュのため…今日も人が多かった。



電車も満員電車ばかりだった。



私は携帯を見ながら次の電車が来るまで時間を潰していた。




…そんな時だった。




ぽんぽんと肩をたたかれたのだ。



この時間に…電車。



___岬だ。




私はそんな期を胸に携帯から目を移し、後ろを振り返った。









「おはよう。奈留さーん?」




だが…後ろに居たのは…



「え…なんで…?!」




____高山、だった。
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