ツンデレ君の虜。【完】
「では。皆さん、気づいているとは思いますが…新しいクラスメイトを紹介しますね。」





先生はそう言うと席にすわっている高山を手招きした。





高山は席を立ち、黒板の前に立った。





「高山です。これからよろしくね。」





そう笑顔を見せる高山を見てもう女の子たちがざわついてる。





「あ、あと。」




高山は自己紹介を終えると私の方を見た。





私は首をかしげながらも高山を見返す。






「一応、キャンプの総務委員だから~」





そう言い輝く笑みを浮かべる高山。





…総務委員だと?








しばらく考え、私は気づいた。





…私、キャンプの実行委員長兼総務委員じゃなかった?!





「最悪。」





ぼそりとつぶやく岬。





そっか。そうなると委員長補佐の岬も総務委員…





「うわ。」






これ、最悪コンビじゃない…?






「以上です。」






高山はそう切るとクラスの女の子に微笑みをかけながら席へと戻った。





相変わらずのプレイボーイっぷり。






そんな高山の紹介でホームルームは終わった。














1時限目は移動教室だった。





「奈留サーン。」





雛の元へ行こうとすると高山に呼び止められてしまった。





「案内人なんだし…僕を連れて行ってくれるよね?」





「う…わかったよ…」





とてつもない圧をかけられるため、うなずくしかない私。






そんな時。






「槙谷。俺も一緒に行く。」





そう言い私の横に並ぶ…岬。





…ってか何で?





高山は相変わらず余裕な笑みを浮かべ…





岬は高山をキッとにらんでいる。





____この状況、何ですか?
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