ツンデレ君の虜。【完】
結局、私は高山と共に図書室へと向かった。



すごく重苦しい空気だったが。



図書室には…もうすでに人が集まっていた。



私は一番前の机に置かれてある「委員長」と書かれたプレートの席にすわる。



隣には…



「…」


ムスッとした顔で前を見つめている岬の姿があった。




こんな状況で私を補佐なんてしてくれるのだろうかと不安になった。








しばらくして総務委員が全員集まったため、委員会は始まった。



私は一生懸命司会をした。



意外とできたりして…私、結構いける?!



ちらりと横目で補佐の岬を見た。



岬は終始、つまんなそうにぼーっとしていた。





こうして私は委員長の務めを立派に果たせたのでした。










「お疲れ~奈留、すごかったねぇ。」



委員会が終わるなり、話しかけてくる高山。



「いやぁ…私、頑張ったよ!ほんと!」



私はドヤ顔をしてみせる。



「ほんとだね~いい子いい子。」



そう言い高山は子供みたいに私をなでた。



「ちょっと!私だって子供じゃ…」




と言いかけた時だった。






「帰るぞ。」




いきなり岬が私の腕をつかんだのだ。




そして図書室の外へと連れ出す。




「み、岬?いきなりどうし…」






「お前、俺のこと好きなんじゃねぇの?」






下駄箱へと歩調を速めながら聞く岬。



「え?!え、す、好きだけど…」




「じゃあなんであんな奴と楽しそうに話してんの?」




前を向いているせいで岬の顔は見えないが…




声色から怒っていることが読み取れた。
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