ツンデレ君の虜。【完】
あれから何度も岬から話しかけられたが…
「ほんとに何でもないよ!大丈夫…」
なんとか振り切った。
岬もしつこくは聞いて来ず、
「ふーん…」
とどこか疑うような目を向けながら去る。
そして時間は経って…授業後。
「委員会終わったら…またあそこな?」
高山にそうささやかれたすぐ後。
「奈留。」
いきなり声をかけられ、私は慌てて振り返った。
「岬…」
「なぁ。…お前、なんで今日は素直じゃないわけ?」
岬はそう私に問う。
その声音は…明らかに怒っていることが読み取れた。
「そ、そんなこと…」
「あのさぁ。その言葉、もう聞き飽きたんだけど。」
「でも本当に…!!」
「あのさぁ!お前、いつからそんな自分に嘘つくようになったわけ?!」
いきなり岬が怒鳴った。
私はびくっと体をちぢこませる。
「もし…それが槙谷の本当の姿なら…幻滅したよ。」
岬は冷たく言い放つと委員会の教室へと向かってしまった。
自分に嘘をつく…
「はは…これ、そういうことなんだ。」
私はうつむいた。
これは岬や雛に嘘をついてるんじゃなくて…
私にも嘘をついてるってことにつながるんだ。
………だったら。
「私、究極の嘘つきになろうかな。」
口からぽろりと出た言葉。
その言葉は私の中を巡り…ある答えを導き出した。
「ほんとに何でもないよ!大丈夫…」
なんとか振り切った。
岬もしつこくは聞いて来ず、
「ふーん…」
とどこか疑うような目を向けながら去る。
そして時間は経って…授業後。
「委員会終わったら…またあそこな?」
高山にそうささやかれたすぐ後。
「奈留。」
いきなり声をかけられ、私は慌てて振り返った。
「岬…」
「なぁ。…お前、なんで今日は素直じゃないわけ?」
岬はそう私に問う。
その声音は…明らかに怒っていることが読み取れた。
「そ、そんなこと…」
「あのさぁ。その言葉、もう聞き飽きたんだけど。」
「でも本当に…!!」
「あのさぁ!お前、いつからそんな自分に嘘つくようになったわけ?!」
いきなり岬が怒鳴った。
私はびくっと体をちぢこませる。
「もし…それが槙谷の本当の姿なら…幻滅したよ。」
岬は冷たく言い放つと委員会の教室へと向かってしまった。
自分に嘘をつく…
「はは…これ、そういうことなんだ。」
私はうつむいた。
これは岬や雛に嘘をついてるんじゃなくて…
私にも嘘をついてるってことにつながるんだ。
………だったら。
「私、究極の嘘つきになろうかな。」
口からぽろりと出た言葉。
その言葉は私の中を巡り…ある答えを導き出した。