ココロの記憶


『わかった、わかった。ごめんね』

愛花の頭を優しく撫でると、一瞬にして愛花が笑顔になった。


『なんか、騙された感じ…』

頭を撫でていた手を、思わず引っ込める。


「え?何か言った?」

愛花がわざとらしくとぼける。


『なんでもないです』



もう、愛花には敵わないなぁ。


愛花はロングのフワフワパーマが印象的な、小柄な女の子。

くるくると表情が変わり、小動物のようで、女の私から見ても可愛らしい。


そんな愛花の周りには、いつも誰かがいた。

男女問わず、皆に人気者の愛花。


ほんわかした印象を持たれがちだけれど、愛花は間違ったことはちゃんと言うし、自分の意見をしっかりと持っている子だ。



それはどんなことに対しても…


< 15 / 36 >

この作品をシェア

pagetop