ココロの記憶
「「キャー」」
「「イェーイ」」
生徒達から歓声があがる。
軽快なリズムが奏でられ、それに合わせて良輔くんの低い歌声が響く。
1曲目を歌い終えると、良輔くんが話し出した。
「今日は休日なのに、わざわざK高祭に来てくれてどうもありがとう。
こんなにたくさんの人達が、聴きに来てくれるとは思ってなかったから、俺らみんなめちゃめちゃ嬉しいです」
良輔くんが笑顔をみせる。
「今の歌は《Summer Time.》という歌です。
ちょっと時期外れになったけど、俺が好きだからやっちゃいました」
良輔くんが笑いながら言うと、会場からも少し笑いが起こる。
「そんな我が儘な俺が愛する、最高のメンバーを紹介します。
先ずはドラムの正志」
「よろしく」
正志くんがクールに挨拶をする。