ココロの記憶


「えー残念なお知らせです。
実は時間の都合上、3曲目にして、次がラストになっちゃいます」


「「えーっ!!」」

会場から不満の声が溢れる。


「俺らももっとやりたいんだけどねぇ」

苦笑いを浮かべながら、良輔くんが話す。


そんな良輔くんの横で、整くんが舞台上でチューニングをやり始める。


「…君と過ごす時間が待ち遠しい。
君との時間はとても大切」

1つ深呼吸をしてから、良輔くんが静かに話し出した。


そんな良輔くんの声を聴きもらさないようにと、ザワザワとしていた体育館内が、徐々に静まりかえった。


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