ココロの記憶

『ちょっと愛花』

取り返そうとしても、愛花が私の腕を押さえ付ける。



小さいのに力は強いんだから…


「悪いようにはしないよ」

『愛花さん、それ悪役の台詞…』


愛花の言葉に多少の不安を感じながらも、抵抗にムダを感じ、取りあえず待ってみることにした。


「はい、完璧」

『見せて』

急いで愛花の手から携帯を取り返す。


「あ、因みにそれ、もう送ったから」

愛花がにっこりと笑う。


『はぁ！？まじで？愛花ぁ』

愛花を軽く睨む。


「大丈夫、大丈夫。
絶対それで上手くいくから」

愛花が自信満々に言う。


『でも、これ…』

もう一度メールに視線を戻す。