《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
「お電話代わりました」
子機で週刊マンデーの前園氏から電話を受けた秀馬は、前園の話を聞いて軽く頷いた。
「……わかりました。こちらは構いません。やましい関係ではないので……いえ、彼女側が言う通り、ただの友人です。あとは彼女の事務所に任せます」
秀馬は、電話を切ったあと少し考えるように天井を見上げた。
電話の会話をちゃっかり聞いていた歩が寄ってくる。
「秀馬さん、週刊マンデーに載るんすか?」
「ああ……そうらしい。来週の月曜日の奴に写真が掲載されるからってさ」
「なんの写真っすか?」
詮索してくる歩にため息をつく秀馬。
「……歩、そんなことより仕事しろ。そんなんじゃ原宿支店をお前に任せられないぞ」
「え! 秀馬さんっ、マジっすか!」
歩の表情が満面の笑顔に変わる。
「ああ、さんざん迷ったが、お前にもそろそろ、責任ある場所を任せたいって思ってたからな」
「秀馬さん!」
ガシッと秀馬に抱きついてくる歩。
「俺! 頑張って頑張って頑張れないくらいに頑張りますから! 関東支部で一番になる店作りますから! 秀馬さん! ありがとうございますぅ。あぅぅ……」
秀馬に抱きつきながら、歩は男泣きした。