《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★


お好み焼き屋では、歩が仕切り混ぜて目の前の鉄板で焼いてくれていた。

「うまそー」
両手にひっくり返す道具を持ち、ひっくり返す準備をしている歩。

「これ、なあんだ?」
突然、歩がお好み焼きをひっくり返す銀色の道具を一子の前に突き出してきた。


「え、ヘラ? ちがうの?」

「一子ちゃんはヘラ派か〜。俺はコテ派。ちなみに友達はテコ。広島出身なんだけどね〜そいつ」


「へー知らなかった。呼び方色々あるんだね」


「そうなんだぁ。一子ちゃんは、あだ名とかある?」
お好み焼きをひっくり返す歩。


「あだ名ですか…そうですね〜、いっちゃん、とかかな?」

「いっちゃんか。可愛いね。でも、俺もっと可愛いの思いついた!」

歩がお好み焼きの表面にソースをハケで塗った。
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