《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
予約客をさばき、次の予約客の前にランチを済ませようとバックルームに入ってきた秀馬。
「お疲れさまです」
中にいたスタッフから声がかかる。
「お疲れさま」
秀馬は、毎日スタッフに紛れて同じものを食べていた。
コミュニケーションと、風通しの良い職場の環境作りの為だ。
「あ〜美味かったぁ。最高だったな、天ぷらもチョコも」
歩がビニール袋にゴミを集めながらテーブルを綺麗に片付けていく。
「はい、秀馬さん。ランチどうぞ」
テーブルの上には、秀馬用にランチボックスが用意されていた。
「今日は、近所のパスタ屋さんでテイクアウトしてきましたぁ」
「ああ、サンキュ」
バックルームには、他にも数名スタッフがいてランチを食べていた。
「お先に頂きました!」
食べ終えたスタッフが店に出て行く。
スタッフは交代で休憩に入り、常に店は円滑にまわる状態にしなければならない。
「ご馳走さまでした。天ぷら美味しかったです」女性スタッフが秀馬に礼を言ってきた。
「ああ、そりゃ良かった」
ーーーそんなに美味いのか? なら、一つくらい食べてやるか。