《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
「お義父さん……心配してるよな。やっぱり」
家まで連れてきてしまったが、やはり大人なんだから尚更きちんとすべきだ。
ーーー流れでどうにかしていい女じゃない。
「でも、私だってもう29ですから」
「まあね。でも、俺……お義父さんとは仲良くしたいかな」
「え?」
「ほら、もし、もしもあんたと付き合ったり将来的にね……」
秀馬は、行き過ぎた考えかと一子の反応を窺っていた。
「そんなことまで考えてくれてるんです?」
「うん……ごめん。なんか先走りぎみだよな?」
「いえ、夢の中みたいです。これ夢ですか?」
大きな瞳をキラキラさせている一子。
「夢なら……俺が困る」
一子の肩をぎゅっと抱き寄せる秀馬。
ーーーこんな気持ちは、初めてだ。心から大事にしたい。幸せにしたい。守りたい。
テーブルの上には、例の一子の店で買った犬と猫が置いてあり、細い首を持ち上げ2人の様子を見ているようだった。