《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
「これでいいか?」
首をさんざんまわした後、向かい合って座っているフレンチレストラン。半分個室になっているとはいえ、いつ誰が近くを通るかわからない。
秀馬は腕は下げたままテーブルの上に顔を出していた。
「はい、いいですか?」
一子が尋ねると秀馬が、視線を泳がせた。
「うん。まあ、たぶん……どうぞ」
「行きます」
一子は、両手を伸ばして秀馬の頰に触れた。
ーーー硬い。すべすべ。
秀馬の頰を撫でてみる一子。
ーーーずっと触りたかったんだもん。真田さんの綺麗な顔。
思う存分触っていいし、見てもいいと言われ、ベタベタと触り観察している一子。
一子の観察は、ウエイトレスがシャンパンを持ってくるまで続いた。