《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
歩がいつもみたいに人懐こい笑顔をみせた。
ーーーいつもの歩だ。
ホッと息を吐く秀馬。
クリスマスから完全に一子を忘れる努力をして、自分の新たな恋を見つけようと凄まじい勢いでいるらしい歩。
合コンや忘年会、パーティーと人の多く集まる場所には必ず出没しているようだった。
「そうそう、昨日いい子がいたんすよね〜」
「良かったな。どんな子だ?」
「一子ちゃんと同じくらい可愛い子で大学生なんすよ」
「若いな」
「若い子のがいいっすよ。すれてなくて」
「ふ〜ん」
「ま、見ててくださいよ。俺来月中にはゲットしますから」
元気よく自信たっぷりな歩に秀馬は、感心していた。
ーーー来年も歩は、プライベートも仕事も元気に頑張ってくれそうだな。
歩が鼻歌まじりにロッカーへ消えると秀馬は、パソコンを閉じてスマホを手にした。
ーーー今から、店に迎えに行く。
一子へメッセージを送ると、すぐに
「待ってます」と可愛い返事が返ってきた。