《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
一子の母が無理に退院してきた話を聞いた秀馬。
「心配だろ? 今日は帰った方がいい。送るから」
心臓の弱い母。きっと、家のことが気になって仕方ないのだろう。
「でも…」
「いいんだ。俺も一子を送りがてら、一子のおかあさんに挨拶したいし」
「真田さん……なんかごめんなさい」
しょげかえる一子を優しくハグする秀馬。
「謝ることないよ。……晩ご飯なら、またいつでも食べられるだろ?」
秀馬の腕の中で、こくんと頷く一子。
ーーー残念だけど、今日は仕方ないか。
一子は、秀馬の胸に顔を埋めた。