《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
「秀馬くんのバースデーカード、年賀状も出していたのは………あの子よ」
「……え?」
秀馬は、ゆっくりと顔を動かし外を眺めたままの叔母を見た。
「今年の年賀状は、あの子かけなかったから私が書いたの。あの子みたいに毛筆では無理だったから筆ペンでね」
確かに達筆な字ではあったが、今年のハガキは、筆ペンで書かれていた。
「バースデーカードも毎年、音が出るものがいいかしら?とか選ぶのも悩んでたの」
「なんで………」
言いたいことがたくさんあった。
文句を言うつもりで来た。
ーーーなんでだよ。捨てたくせに。
秀馬は、握りしめた拳が震えるのを感じていた。
秀馬の拳を両手で握ってきた叔母。
「母親だから……あの子、あれでも貴方の母親だから……」