《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
「……なんでかな」
見つめて、なおかつ距離を縮め過ぎる秀馬を避ける一子。
「さ、真田さん?!」後ずさりした一子が、何かにつまずいて、体のバランスを崩した。
「あっ…」
後ろに傾いた一子の体を前から支える秀馬。一子と秀馬の体が傾いたままピタリと密着して目と目がバッチリと合っていた。
ーーーうわっ! どアップ。
「とりあえず……」
ぐいっと引き上げられるようにして、一子の体勢が戻っていた。
「送る」
体を離した秀馬が先に歩き出す。その背中を見ながら、一子はドキドキしたままの胸をおさえた。