《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
「じゃあ、あんたの都合いい時に教える」
「本当に?」
大きな瞳を更に大きく広げる一子に、苦笑いする秀馬。
「本当だ」
「嬉しいです! ありがとうございます」
小躍りでもし始めそうな一子に、今度は逆に引っ張られるような感じになって歩く秀馬。
夜の庶民的な住宅が並ぶ細い道。
猫の鳴き声がどこからか聞こえていたが、ふたりの慌しい足音が響いた為に猫もすっかり大人しくなってしまっていた。